フィクションです

苦しい気持ち

 

 

昔、つらつらとインターネットに吐き出していた汚い言葉たちが、いまの私を睨みつけてくる。臭いものには蓋をするなんてことわざがあるけれど、本当にその通りで、みんな自分にとって都合の悪い過去は無かったことにする。あなたもわたしも。あのときの苦しい気持ちを忘れて、わたしは平気で他人を傷つけることができるようになってしまったし、嘘も何食わぬ顔でつけるようになってしまった。信念なんてクソだ、こんなに弱くて脆くてすぐダメになる。こんなわたしは救われなくて当たり前だし、許されたいなんて口が裂けても言えないね。誰かのせいにして生きていけたらよかったな、いつまでも。

 

きっと、いま大事にしているはずの時間も言葉も無かったことになってしまうんだ。そんなことを考えて、少しだけ苦しい気持ち。

 

酔ってる